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2016.11.18

オプジーボの薬価は、今、なぜ引き下げられたのか?

11月16日、厚生労働省は中央社会保険医療協議会の総会で、 抗がん剤「オプジーボ」の価格を50%引き下げる方針を提案し、了承されました。これを受けて、2017年2月から、新たな薬価が適用されます。

日本では薬の価格の改定は2年に一回、次回は2018年初めに予定されていました。では、今、なぜこのタイミングでオプジーボの薬価の引き下げがなされたのでしょうか?それは、今年度から厚生労働省が試験的に開始した、高額医薬品や医療機器の費用対効果を分析する制度で、オプジーボが対象となったためです。

一般的に、オプジーボのような、他と比較することができない革新的新薬の場合は、想定される患者数や製造コストなどをもとに算出されます。このため、患者予測数が少ないと、単価は上がることになります。

もともと、オプジーボは、 小野薬品工業が2014年に悪性黒色腫(皮膚がんの一種)を対象に保険承認を受けた薬で、当初の想定患者数は年間470人でした。

しかしながら、昨年12月に肺がんにも対象を拡大したため、患者数が1.5万人に拡大し、このため患者一人当たりのオプジーボを使用した治療費用が年間3,500万円かかることになり、保険対象となるため、日本の保険財政の崩壊が危惧されていました。

一方で、このような薬価改定の度に医薬品の薬価を下げる日本特有の制度は、医薬品のイノベーションを妨げるのではないかという製薬業界の主張もあります。

超高額薬剤の薬価のあり方が議論されている中、 費用対効果評価の試行的導入で、今回、緊急的にオプジーボの薬価が下げられることになりました。持続的な医療をこれから提供していくために、超高額薬剤が医療財政に与える影響も考えなければならず、公的医療と新薬開発 の両立を図るためには、今回のような費用対効果評価の導入は有効であるかもしれません。

関連リンク:
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