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2014.05.07

世界保健機関がポリオ緊急事態を宣言
—国際社会が連携し、さらなる対策強化が必要—

Azuretti Fishing Village. Cote d' Ivoire.

世界保健機関(World Health Organization: WHO)は5月5日、アジア、中東、中部アフリカ地域における10カ国で、ポリオの感染拡大が確認されたと発表しました。また、隣国への感染が広がる可能性があるとして、「国際的公衆衛生上の緊急事態」を宣言し、各国に警戒を呼びかけました。WHOが感染症関連の「緊急事態」を国際レベルで宣言したのは、豚インフルエンザが流行した2009年4月以来、5年ぶりのことです。

ポリオは、5歳未満の子どもに感染しやすく、手足が麻痺するなどの後遺症が残る感染症です。近年では、国際レベルでのポリオ根絶に向けての努力の結果、残るポリオ流行国はパキスタン、アフガニスタン、そしてナイジェリアの3カ国まで減っていました。かつて世界のポリオ患者の半数を出したインドも、本年1月には3年間の感染者ゼロを達成し、東南アジア地域でポリオの根絶宣言がなされたばかりでした。しかし、今年に入り発症数は74例と、昨年の同時期に比べてその数は2倍を上回っており、ポリオは6月頃から流行時期を迎えるため、今後の発症数はさらに増えると懸念されています。

今回のポリオ感染拡大の大きな要因として、WHOは、大人の旅行者が国境を越えてポリオウイルスを伝播していることを指摘し、各国に旅行者の予防接種などの対策を迅速にとるよう求めています。また、シリアなど内戦や紛争等で人道緊急事態が続く地域では、子供たちへの定期ワクチン接種やアウトブレイク時の効果的な対応が困難なため、一度ポリオを根絶しても再び流行するリスクが高いほか、隣国にも感染が広がる可能性があることを喚起しています。

ポリオは今、世界で最も根絶し易い感染症と言われています。また、日本はこれまで、ゲイツ財団らと共にパキスタンはじめナイジェリアにおいて革新的ポリオ根絶支援を実施するなど、その取組は国際的にも高く評価されています。これまでの根絶への努力を無駄にしないよう、ポリオ根絶に向けて、今、国際社会が協力し、さらなる対策強化が必要です。

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